幸福について 人生論 ショーペンハウアーの感想 社交性がない人へ

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「みんなが楽しんでいるものを楽しいと思えない。」
「ガツガツと欲望のためにエネルギッシュになれない」
「人と交流するのが苦手。」

この、「幸福について」はそういう悩みを持った人におすすめの本です。

このような悩みを持った人、一般的に内向的な人、内気な人やおとなしいの人達に誇りや優越感を与えてくれる本です。
ペシミズム(悲観主義)の源流といわれ、アインシュタインやニーチェに影響を与えた哲学者ショーペンハウアーの幸せに関するエッセーです。

「幸福について」を読むことで得られること

この本を読むことで人間の幸福がどこにあるのか、幸福でいる為の条件や資格、
不幸になってしまう原因が学べます。

最も楽しいことはどんなことかといったことが書いてあります。

言葉は悪いですが、陰気型人間、社交しない人、連休中は引きこもって暮らしたいような内向的な人に力を与え、優越感すら与えてくれます。

本の感想

エッセーなので著者ショーペンハウアーの思ったことが書いてあります。

幸福に関することなので、正解があるわけではありません。
物事を言いきっているのでそうかなと疑問を持つところもあります。

ただ天才哲学者の言葉です。納得できますし、いろいろと新しい気付きやものの見方が学べました。

割と内気な人の味方のような発言が多いので、自分を褒められているような錯覚に陥っていましたが、そんな自分をバッサリと切られる言葉もありました。
東洋では重要な“礼”に関してもバッサリと切っています。

著者のショーペンハウアーは悲観主義と言われています。
悲観主義という言葉からは暗い、後ろめたい、どんよりと思い空気の印象を受けますよね。

しかし、この本を読む限りそういった暗さは感じませんでした。
あくまでも物事を冷静に見ている人の言葉でした。

小さな文庫本ですが、読み応えのある本です。
現代文で書かれているので読みやすいです。

この本を読んだきっかけ

仕事が嫌でたまらなく辞めることにしました。
でも辞めてどうしたいのかというと、確固たるやりたいことなどありませんでした。

ただ一つ言えるのは幸せになりたいということだけでした。

「じゃあ、幸せってなんだっけ。」
と、思った時になんらかの指針が欲しくこの本を手に取りました。

本の概要

1851年に発行されました。「筆のすさびと落穂ひろい」という随想集の中の一部がこの幸福についてです。

ショーペンハウアーが63歳の時に発行されました。

人間を構成するものを大きく3つに分け

  • 人のありかた
  • 人の有するもの
  • 人の与える印象

についてそれぞれ思ったことを語ります。

それでも言い足りないところを本の後半で述べています。

西洋の偉人の言葉の引用が多く見受けられますが、仏教の思想にも通じることも書いてあり面白いです。

心打たれた言葉

心打たれる言葉が数多くあるこの本。
迷いましたが一つ選びます。

人間の幸福に対する二大敵手が苦痛と退屈である。
中略
流浪の生活は困苦のために、漫遊観光は退屈のために生じた。
34ページより。

苦痛から逃れたい人、娯楽の最高峰の漫遊観光をしている人、やっていることは大して変わらない。
所詮その間を行ったりしているだけなのだと言われればそうかもしれません。

もちろんそうならないのは、幸福でいられる人はどういう人かということも書いてあります。

著者のショーペンハウアーについて

ショーペンハウアー,アルトゥール
1788‐1860。ダンツィヒ生まれのドイツの哲学者。「生の哲学」の祖。主意主義とペシミズムの代表者。ゲッティンゲン大学で自然科学・歴史・哲学を学び、プラトンとカント、インド哲学を研究する。主著である『意志と表象としての世界』(1819‐1844)を敷衍したエッセイ『余録と補遺』(1851)がベストセラーになると、彼の思想全体も一躍注目を集め、晩年になってから名声を博した。フランクフルトにて没
幸福について (光文社古典新訳文庫)より

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